バラシで始まり、糸切れで終わる

７月も中盤を迎えた先週は、日曜日から火曜日まで断続的な雨が続いた後、１８日木曜日に関東甲信及び東海地方の梅雨明けが宣言された。水・木と雨が降らなかったので、金曜日は多少増水も収まったかな？と期待して、独り大井川を遡る。
午前１０時に大好きな支流へ到着。流れはやや増水で、薄く濁りも入っている。今シーズンは魚が少ないという専らの噂だが、スタートしてすぐ、緩い流れの芯でラインがふっと止まる。聞きアワセになったがヒット。ロッドがグーンと絞り込まれ、水面下に良型の魚が見えたが、鉤掛かりが浅かったのか、直後にバラシてしまった。これは良くない兆候かなぁと思ったら案の定、それからほぼ反応なしが長く続く。１時間半も経った頃、ようやく７寸ほどのイワナをデジタル・キープ。そこからはぼつりぼつりとイワナが釣れた。
午後１時を過ぎ、６尾目の姿をカメラに収めたところで、先に進む選択肢もあったが終了とする。車に戻って３０分ほど下り、アマゴを目当てに「ありがた沢」の一つに再入渓。しかし、ここでも苦戦。思ったより魚の反応はなく、３０分ほど経ってようやく、丸々と太った美しい７寸アマゴがヒット。更に３０分経ったところで、今度は体側がオレンジ色を帯びた８寸クラスのアマゴがヒットして、思わず小さくガッツポーズが出た。そしてそのすぐ先のプールの流心に、これまで８尾を釣り上げたＢＨチーノを投げ入れると、向こうアワセでロッドが撓る。これは今日一のデカさだと思いながら、強引に引き寄せようとすると、大きな尾びれが水面を叩いた瞬間、ロッドの先が跳ね上がった。痛恨のラインブレイクだ。５Ｘのティペットを確かめると、フライの結び目で切れている。そろそろ結び目のチェックをしなければと思っていたのに、おろそかにした報いが出て、後悔後に立たずというところ。自分自身にやっきりして（静岡弁で頭にきての意）、まだ時間は早かったけれど、この日の釣りを終えることにした。

ということで、何ともすっきりしない一日だったが、それでもイワナとアマゴに出会えたのは良かったと思う。梅雨明けして、山岳渓流の本格シーズンに突入。これからどんな渓魚に巡り合えるか、楽しみで仕方ない。