白イワナの子は黒い!?
6月も後半に入り、梅雨入り直前の不安定な天候が続いている。そんな先週は、雨が降った翌々日の木曜日に、隣県北部の渓の源流へ独り出かけた。
目当ての渓は、保水力が豊かな森の中を細々と流れている。したがって、降雨の影響が少ないだろうと読んでみた。そして、たどり着いてみれば若干の増水ながら流れはクリアで、まずまずの好条件だ。標高が1500mに達する辺りなので、空気も水も冷たかったが、多くの水棲昆虫が乱舞していて、期待が高まる。
この流れの源は、花崗岩が形成する険しい山。その岩が削れた砂が織りなす渓は、白くて明るく美しい。そして、そこに棲む渓魚達は、砂の色を反映してか、白っぽい体色をしている。14番のBHラッシーに出てくれたイワナ達も白く、オレンジ色の尾びれが印象的だった。その中で、拙い毛鉤に時折絡みついてきた、当歳モノと思しきちびちゃん達は、どれもなぜか真っ黒な姿をしている。これまで随分と訪れている渓なのに、この時になってようやく、イワナ達は生まれた時には黒い姿で、成長するにつれて環境に合わせ、白く変貌していくのかもしれないと思った。
釣果はと言えば、午前中は先行者の後追いで渋かったものの、午後は活性が上がって2桁達成。型も、この渓としては上々の8寸クラスが出てくれた。そして、源流部ならではの、原種っぽいイワナとも出会え、片道約150kmを走った甲斐がある一日となった。
さて、中1日置いた土曜日は、ぽっかり空いた昼前後の時間に、漁協准組合員の任務を果たすべく、原野谷川へ河川パトロールに出かけた。実は、てんから竿で逆さ毛鉤を操る、練習をしたいと思ったからなのだけれど。(^-^;
午前10時に到着。流れのコンディションは、ヒップブーツでは遡行が厳しいくらいの増水で、薄く濁りが入っている。条件的には悪くないなと思いながら、流れに毛鉤を打ち、竿先で誘いをかけるように釣り上がると、早速ヒットしてくれたのは、いかつい顔のカワムツ君。そして次に出てくれたのは、カワムツサイズのちびあまご。続く大渕では、成魚放流モノながら26cmの美しいアマゴが、久しぶりに持ち出したPOP-STARを満月に引き絞ってくれた。
午後1時まで渓を遡って、釣果はアマゴ4尾とカワムツたくさん。特に、この渓で育ったと思しき、美しいちびあまごが3尾釣れたのは、漁協の取り組みの成果に他ならない。秋までに、もう少し大きくなって、釣り人のみなさんを楽しませて欲しいものだ。
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