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May 29, 2023

名古屋~奇跡の濁り~華燭の典

先週はあれやこれやと大変忙しかったけれど、最大の出来事は姪っ子(女房殿の妹御の末娘)の結婚式だった。
27日土曜日、オークラアクトシティホテル浜松のスカイチャペルにて、厳かに結婚式が執り行われ、女房殿と共に参列させていただいた。
幼い頃、よく私の脚にまとわりついてきた、小さく華奢で泣き虫だった女の子は、いつのまにか眩いほどの美しい娘に育ち、この日両親の下から立派に旅立ったのだった。

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生まれた頃からの成長ぶりを折々に見てきたので、まるで我が娘を嫁に出すような複雑な思いがしたけれど、佳き伴侶を得て、幸あふれる家庭を築いていって欲しいと、今は心から願っている。

話は前後するが、挙式を目前にした木曜日に、姪っ子が一人名古屋へ行くことになったという。
何しに?と聞いてみれば、結婚指輪を買った宝石店で、式の際に頭に着ける高価なティアラを借してもらえることになったからだとの事。
嫁入り直前の娘が、高額な宝飾品を一人新幹線で運ぶのは心配だなと思い、何かと暇な自分が車を出そうかと提案した。
すると、姪の母親と姉、そして我が女房殿も同行したいと言い出し、結局女性4人を搭乗させた名古屋日帰りツアーの催行となったのだった。(^-^;
往きは新東名岡崎SAで休憩し、11時過ぎに第1目的地ラシックへ到着。名古屋と言えばの矢場とんの味噌カツでお腹を満たしたら、午後は三越でお買い物。自分は単独行動で近隣の建物や地下街を歩いて時間を潰し3時に合流。最後にみんなでわいわいと宝石店へ立ち寄り、ティアラをお借りした。

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左リブロース200g、右ヒレ120g

我が家から名古屋中心部までの距離は160kmほど。ルートはカーナビに任せ、高速道路ではクルーズコントロールで楽々運転ということで、道中何事もなく往復することができ、楽しい一日を過ごせて良かったと思う。

さて、間に挟まった金曜日は前日の疲れも全く無く、goo~さんにご一緒いただき、イワナの棲む大井川の支流へ出かけてみた。
8時過ぎに家を出て、現地着は10時半。
とりあえず天気には恵まれたが、車止めには残念ながら先行車が1台。しかも流れはかなり渇水しているという悪条件。
他の渓に転戦するのも時間の無駄と判断して、とりあえず釣り上がりましょうとなった。
しかしやはり、ハイプレッシャーの流れからの反応は少ない。お昼までに、再び自己融着テープニンフを試した自分は、中小型のイワナが3尾。ドライで攻めるgoo~さんも大苦戦という状況だった。
午後の区間に入って、やや活性も上がったかなと思っていたところ、1時半を過ぎると突然流れが濁り出した。
水量は相変わらずの渇水気味だったので、上流で工事か土砂崩れがあったのかもしれない。しかし、この濁りが状況を一変させる。
いつものBHラッシーに替えた自分にも、ドライを諦めてニンフに結び替えたgoo~さんにも、まっ茶色に濁った流れの中から次々とイワナが喰らいついてくる。
結局、終わってみれば自分もgoo~さんも2桁釣果を達成。サイズこそ最大25cmといったところだったけれど、奇跡的な濁りのおかげで楽しく印象的な釣行となった。

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本日、静岡県も梅雨入りとの宣言が報じられた。今週の週間天気予報は、ほぼ連日の傘マーク。
次に釣りに行けるのは、いつのことになるだろうか。

 

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May 22, 2023

出会いは大切に

5月も半ばに入る13日土曜日から15日月曜日まで、県内では断続的に雨が降ったので、減水のタイミングを計りながら、18日木曜日になって一人大井川を遡った。
目指すはGW直前に無糖さんと行ったものの、増水であきらめた渓。
9時過ぎに到着してみれば、増水して薄く濁りが入っているけれど、遡行に問題はなさそうだった。
釣り支度を整えていると、途中で道を譲ってくれた軽乗用車が到着。車窓を開けたドライバーが、これから釣りですかと問う。
はい、これからですよと答えると、とても残念そうにされているので、追い越させてもらったこともあって、何だったら一緒に釣りましょうとお誘いした。
会話を交わしてみれば、西隣の町から来られたSさんとのこと。ルアーフィッシングなのでペースが速いだろうと考え、自分の事は気にせずどんどん先に進んで良いですよと先行してもらった。

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それでも、BHラッシーにイワナはぼちぼち反応してくれる。増水濁りの条件も良い方に出たようで、昼までに釣果は2桁を達成。
昼前にSさんが、「気になる別の川へ行く」と言って退渓されたので、午後は単独となったが、時合のせいか魚の反応はやや鈍った。
いつもの退渓点へ到着したのが午後1時半少し前。そこで28.5cmという良型イワナをキャッチできたので大満足。まだ時間は早かったが、これにて終了とした。

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ところで、この日の一番の釣果?はイワナではなくSさんだったかもしれない。またお会いすることがあるかどうかはわからないが、出会いは大切にしたいものだ。

翌日、YouTubeでテンカラ釣り動画を鑑賞していたら、ビーズヘッドを通したフライフックに、配管工事などで用いる「自己融着テープ」なるものを巻き付けただけの簡単な毛鉤(毛は付いていないけど)で、ちゃんとしたビーズヘッドニンフと同じくらい釣れる!という投稿があった。
早速ホームセンターでそのテープを買ってきて、赤・黒・金の3種類のビーズを使ったニンフを巻いてみた。出来上がりは、クロカワ虫っぽくもある。

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そのまた翌日の土曜日は、自己融ニンフを試したく思い、今シーズン初となる山梨県北の白いイワナが棲む渓へ、独り出かけてみた。
現地到着は9時過ぎ。空はあいにく曇っていて、空気も冷たく感じる。花崗岩由来の白い砂のおかげで、太陽が出ていなくても明るい渓を、赤色のビーズヘッドニンフで攻めてみたが反応がない。30分ほどで黒色にチェンジすると、ようやく中型のイワナがヒットしたが、手元でバラしてしまい、後が続かない。また30分ほどで金色に替えると、ようやく小さなイワナがヒット。無事ランディングした美しいイワナに、ありがとうと感謝する。
しかしその後も反応が渋かったので、自己融ニンフを諦めてBHラッシーにチェンジすると、コンスタントにイワナ達が反応してくれた。
結局5時間以上渓を遡り、15尾ほどをデジタルキープすることは出来たのだけれど、何となくすっきりしないまま午後3時前に終了とした。自己融ニンフは、緊急用とするかな。

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この日出会った中で、オレンジ色のくちびるをしたイワナが何尾か居た。どうやら、花崗岩由来の川には、そういうタイプが出るらしい。男心をくすぐるような魅惑のくちびるに、また是非会いに行きたいものだ。

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May 15, 2023

増水の魔力

ゴールデンウィークは、最終日にまとまった雨が降って閉幕した。
その前段から、山岳渓流が増水気味だった事を気にしてはいたけれど、先週は満を持した金曜日に、ヤナさんと隣県南ア入り口の渓へ出かけてみた。
降雨から数日が経ち、土曜日からは天候が崩れるという絶妙のタイミングかなと考えていたが、現地に到着してみれば、流れはかなり増水している。それでも濁りがほとんどなかったので、新緑が眩しい林道・登山道を、竿出し休憩?を挟みながら40分ほど歩いて入渓。いつものようにBHラッシーを5Xのティペットに結び、激しい流れの脇の小さなポイントを狙っていくと、すぐに小振りなイワナが釣れた。

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ヤナさんはドライフライでスタートを切ったが、白泡が渦巻く流れにフライを浮かべるポイントが少ないと判断されニンフの釣りに変更。
すると、堰堤脇の反転流の中から良型イワナをキャッチ、暫く進んだ岩の下のポイントからは泣き尺イワナ!を、さらにすぐその先の穴倉ポイントから尺イワナ!!をキャッチと絶好調モードに突入。自分も中小型のイワナをぽつりぽつりとキャッチして、昼食までにお互い釣果は2桁に達した。
午後になると空には雲が広がり、薄手のシャツでは肌寒く感じるようになったので、防寒用にレインウエアを着込むが、好釣は続いた。宙を舞う虫の姿こそ少なかったけれど、魚の食欲は旺盛だったようだ。釣果はいつしか30を超え、午後3時にいつもの退渓点よりずっと手前で終了とする。
サイズこそ自分は26cm止まりだったが、存分に釣ったなぁと大満足の一日となった。

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この日の好釣の要因は、やっぱり増水なんだろうと思う。渇水より明らかに魚の警戒心が薄くなるし、他の釣り人とバッティングすることも少ない。しかし増水の川の遡行は当然リスクも大きい。濁りが加わればなおさらだ。それでも大物との出会いを期待して行きたくなる。増水は、釣り人が抗えない魔力を秘めているのだと思う。


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May 08, 2023

澄みと濁りの流れから

ゴールデンウィーク中は、何処に行っても釣り人だらけだろうなぁと想像して、当初は出釣を躊躇していたが、中盤に入った先週の火曜日は一応平日なので、N-ONEを駆って独り大井川を遡ってみた。
目指すは南アルプス手前の大好きな支流。解禁日を含め何と今シーズン6回目の入渓だ。なので今回は昨年9月以来となる、車止めから1時間ちょっと歩く上流部を目指した。
下流部の流れは、やや増水して灰色に濁っていたのだけれど、10時半にたどり着いた上流部は、何故か薄黄色に濁っている。

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渡渉し難いなぁと思ったが、とりあえずBHラッシーでポイントを叩いて行くと、濁りがどんどん強まって、黄土色になってしまった。
少し歩くと水が澄んでいる枝沢があったので、本流との合流点を狙うと、小さなイワナがヒット。これなら居るかもと思って沢を上って行き、両腕で囲めそうな小さな深みに毛鉤を落とすと、リーダーの動きにかすかな変化を感じたので軽くアワせてみる。

Xga2023050212-448x336_20230508162201 すると、意外にも重い手応えがあって、大きな魚が姿を現した。流れが狭いので割と簡単にランディングできたのだが、メジャーを当ててみれば32cmの尺イワナだ。釣り始めて30分ちょっとしか経っていなかったが、もう帰ってもいいかなぁなんて緩い気持ちになる・・。

それでも、もうちょっと釣るかと思いながら沢を遡ると、越えられそうもない滝があったので、本流に戻ってみた。
すると、驚くことに短時間で黄土色から灰色の流れに変わっている。そこで、沢から目と鼻の先にある昨年38cmを釣ったポイントまで行ってみた。
Xga2023050222-448x336 そこは、川幅が狭まってゴルジュになった渓から吐き出された水が、ちょっと広がって緩い流れになっている所。その右側は時計と逆回りの反転流になっていて、濁りで深さはわからない。そこに毛鉤を沈めると、ゆっくり左回りするリーダーが不自然に止まった。すかさずアワセてみると、Jストリーム701-4がバット部分からひん曲がる。こりゃまたデカい!とドキドキしながらファイトするが、魚は流れに乗って落ち込みを3段ほど下ってしまう。自分もなんとか魚に合わせて流れを下り、2度3度ランディングに失敗しながらも、ついに大イワナはネットに収まってくれた。

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メジャーを当ててみれば37cmある。ここで再び尺2寸越えに出会えるとは思ってもいなかったので、渓の豊かさに感心しきり。
その後は別の枝沢などを釣り、12尾目となるはずだった小さな魚に、結び目が緩んでいた毛鉤を持って行かれたのを汐に、まだ午後1時を回ったばかりだったが、早めに終了することとした。
帰りの林道を歩きながら、結び目の緩みがもう少し前だったら、アイツと出会えていなかったかもと考えると、やっぱり今回も、ツキが味方してくれたんだろうなと思う次第だ。

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中1日置いた木曜日は、goo~さんとタイミングが合って、偶には本流を釣ってみましょうと大井川を遡った。
10時過ぎに入渓点へ到着。しかし流れは青白く濁っていて水量もかなり多い。この状況で釣り上がるのは厳しいと判断して、最寄りの支流へ転戦した。
支流の方も増水気味だったが、流れはクリアで問題ない。
そして釣り始めてすぐ、goo~さんのドライフライに綺麗なアマゴがヒット。同じポイントで自分のBHラッシーにイワナがヒット。
早々のダブルヒットに、今日も何とか釣れそうだなと思えた。
魚の活性が凄く良いという感じではないが、導入部からしばらくはアマゴが多く反応し、渓が深まってからはイワナが主役となり、コンビニおにぎりの昼食までに釣果は10を数えた。
午後も順調に釣れていったが、サイズは8寸止まりというところ。それでも魚たちのコンディションは良く、小気味よいファイトを存分に楽しませてもらった。

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午後2時を回ったところで一区切りの滝に辿り着いたが、お互いに2桁の渓魚と出会い、もう十分だねと意見が一致したので、早上がりすることに。
帰り道では、以前林道脇に沢山自生していたヤマウドを探してみたが、林道が完全舗装された影響か全く姿が見当たらない。
それでも何とか数株だけ見つけることが出来てホッとするも、便利な世の中になると、失われるものも色々とあるんだなぁと、考えさせられるような一日となった。

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さて、ゴールデンウィークも無事に終了。しかし、連休中にはあちこちで釣り人や登山客の事故が発生したようだ。
これからも、遊びに行ったら無事に帰るということを、肝に銘じていきたいと思う。

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May 01, 2023

幸運と不運は隣りあわせ

先週は、水曜日にまとまった雨が降るとの天気予報だったので、火曜日にヤナさんとは3週連続となる隣県南ア入り口の渓へ出かけてみた。
車止めゲートに9時少し前に到着すると、先行の車が3台停まっていたが、構わず支度を整え林道を快調に歩いて上る。
少し汗をかきながら、青空の下を45分ほど歩いて入渓点へ到着。流れはクリアで平水、気温は低めで風が冷たいが、悪くない条件だと思っていた。
今日も良い魚と出会いたいと思いつつ、BHラッシーでポイントを探っていくが、何故か全く反応がない。
30分以上も経過した10時半に、ようやく1尾目のちびイワナがヒット。それからはポツポツ釣れ出したが、時合がやってきたということだったのだろうか。
11時を過ぎると、晴れていた空が雲に覆われ、吹く風も非常に冷たくなった。それでもランチタイムまでに2桁を達成して午後の部へ臨む。余りの寒さにレインウエアを着込むと、しばらくして細かい雨が落ちだした。
それでも魚の反応は悪くなかったが、午後2時半になっていつもの退渓点へたどり着くと、寒いから戻ろうと意見が一致。
登山道を一気に下り、途中の堰堤で道草。堰堤上で始まった工事の影響で水が濁っていたが、逆にチャンスかもと思いながら毛鉤をキャストすれば、この日一番26cmの良型イワナがヒット。
ヤナさんも同じく今日一27cmの良型を釣り上げ、大満足で渓を後にすることができた。。のだが・・・。

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深夜、この日自分たちが行った川で、釣りに来ていた東京都の男性が滑落して亡くなったとのニュースが流れた。
思えば、目的地に到着する直前で、サイレンを鳴らす救急車とすれ違っていた。どうやらその中に、滑落した方が乗っていたようだ。
自分たちが存分にイワナ釣りを楽しんだ日に、不慮の事故に遭われた人も居る。幸不幸は本当に隣り合わせなんだなと、しみじみ思う釣行だった。

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さて、天気予報どおりにまとまった雨が降った水曜日の翌日は、予てからご一緒願いたいと思っていたKingFisher無糖さんとタイミングが合い、イワナ目当てに大井川を遡ることとした。
道中で目に入る光景は、泥濁りの本流と支流群。
上流まで足を延ばせば、何とか釣りが出来ないかと望みをかけて2時間弱走り、お目当ての支流に行ってみたが、流れはかなり増水して白く濁っている。これでは遡行が困難と判断し、前週にKEN2さんと釣った支流へ移動した。
到着してみれば、そちらもかなり増水して濁りが入っていたが、3週間前に増水と濁りの中で尺イワナと出会えたので、夢よもう一度と思い、とりあえず行けるところまで行ってみましょうと竿を出してみた。
しかし、魚の出そうなポイントはあるものの毛鉤への反応が薄い。尺イワナポイントも沈黙した。それでも2時間ほどで中小イワナを5尾キャッチできたが、これ以上は渡渉が困難と判断し、河原でランチ休憩してから、増水しても危険の少ない小渓流へ場所替えした。

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そこでは中小のアマゴとイワナがぽつぽつと釣れ、釣果は2桁に乗ったが、良型には出会えず終い。増水と濁りにチャンスあり!と抱いていた野望はあっさりと打ち砕かれてしまった。
それでも釣りは安全第一。雨の翌日でも、美しいイワナやアマゴ達に出会えたことを、ありがたく思わなければね。


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